麻雀守りの引き出し〜壁と序盤の捨牌の外側は通りやすい〜
麻雀で勝つためには上がることは勿論のこと、方銃しないことも同じくらい重要です。方銃しないためには安牌と筋の他に比較的安全な牌は何なのか、守りの引き出しを多くもつことが重要です。
今回はその中でも使用頻度の高い『壁』と『序盤の捨牌の外側』が通りやすいという理屈をご紹介します。この2つをマスターすれば方銃率は確実に下がりますので是非押さえてほしいと思います。
こちらは2着で迎えた南2局5巡目、3巡目に下家から先制リーチが入り安牌も筋もなくなったところでを切った場面。
対子でもっているとの危険度が同じであれば、通れば次順も凌げる切りが正解ですが、の方が安全なので先に切りましょう。なぜがより安全なのか、まず『壁』という考え方についてご説明です。
麻雀は両面で待つのが基本なので下家の待ちが両面待ちであると仮定します。両面待ちでが当たりになるにはの両面ターツを手牌に持っている必要があります。
ところが現時点では3枚見えているのでという両面ターツが下家の手牌にある可能性はかなり低いです。するとが両面待ちに方銃する確率は低いので通りやすいという結論に至ります。これが『壁』の考え方です。
※勿論、短騎待ちやシャボ待ちでが当たりになるケースもありますが、麻雀は両面待ちに構えるのが基本ということを踏まえると他の牌より通りやすいという理屈です。
続いて『序盤の捨牌の外側』は通りやすいという理屈についてご説明します。例えば序盤に以下のような手牌だった場合、何を切るか考えてみてください。
(切り番)
・・・
・・・
・・・
おそらくからは切らずに取っておき、字牌の,や数牌であれば孤立牌のから切るかと思います。
つまり、序盤の捨牌は孤立牌として切られることが多く、テンパイした時の最終的な待ちに絡む可能性は低いということです。
先ほどの手牌ではをツモるとの両面ターツが出来上がり、最終的に–待ちになることはあるので、序盤に切られた牌の内側は必ずしも安全とは限りません。
ですが、序盤に切られた牌の外側は待ちに絡む可能性が低いので、比較的安全な牌ということになります。
以上のことを踏まえ、
1)が3枚見えているので壁として
且つ
2)序盤にを切っていてその外側なので
が通りやすいという結論に至ります。
ちなみにこののような形は両面対子と呼ばれ、1面子構成する有効牌が–との3種類になるため序盤は崩さない方が良いと言われています。
<補足>
『壁』は別の言い方で『ワンチャンス』や『ノーチャンス』の呼ばれることもあります。ここで言うチャンスとは機会や可能性、確率などの意味です。
例えば、対面のリーチを受けた際に自分がを3枚持っていればが両面待ちで当たる確率は残り1枚のを対面が持っている場合に限られるので、『機会が1つ』という意味ではワンチャンス(で通りやすい)となります。
を4枚持っている、もしくは河に2枚あり自分が2枚持っている場合は両面待ちにを方銃する『機会が0』ということでは『ノーチャンス』(で通りやすい)となります。
今回ご紹介した『壁』については安牌と筋がなくなった場合に非常に重宝できる守りの引き出しになるので、自分から3枚もしくは4枚みえる数牌があれば是非その外側の数牌を切ってリーチをしのぎましょう!
また、『序盤の捨牌の外側』が通りやすいという理屈も『壁』に比較すると使える頻度はやや下がりますが、困った時に必ず役立ちますので是非実践で試しながら使えるようにしてほしいと思います。
★まとめ★
・『壁』とは自分から3枚もしくは4枚見える数牌の外側の牌を指し、比較的リーチ者に対して通りやすい
▶︎『ワンチャンス』や『ノーチャンス』とも呼ばれる
・序盤に切られた数牌は孤立牌として切られることが多く、その外側の牌も比較的リーチ者に対して通りやすい