麻雀守りの引き出し〜4切りリーチに8は通りやすい〜
先制リーチを受けて後手に回った時、手が悪ければベタ降りするか比較的安全な牌を切ればその場を凌げます。ですが、好形のイーシャンテンや満貫が狙える手ならそう簡単に降りていてはトップは取れません。
そんな時に守りの引き出しを知っておくと、守りながら反撃のチャンスを得られます。今回ご紹介するのは『4切りリーチに8は通りやすい』というものです。
これを知っておくと先制リーチを受けても攻める機会がぐっと増えると思うので是非理屈を理解して身につけてほしいと思います。
目次
1.4切りリーチに8は通りやすい
2.例外について
3.5切りリーチに1,9は通りやすい
4.3切りリーチに7も若干通りやすい
5.裏スジについて
6.まとめ
1.4切りリーチに8は通りやすい
まずはこちらをご覧ください。
トップで迎えた東4局13巡目、下家から先制リーチを受けてを切った場面。安牌のとを切れば凌げますが、こちらもピンフドラドラの完全1シャンテン。
既に終盤とは言え僅差のトップでまだ東場。ここでベタ降りして満貫の上がりを簡単に捨ててしまっては最終的にトップは取れません。
ここで使えるのが冒頭でご紹介した『4切りリーチに8は通りやすい』という守りの引き出しです。
なぜ通りやすいのか、例えば以下のような形を想定してみます。
東1局8巡目北家 ドラは
ツモ
この場合を切って–待ちになりますが違和感があります。中張牌の456はリーチを受けると危険牌になるため手牌が整った段階で早めに切られるからです。
この手牌では何の役割も果たしていません。相手の待ちが両面だと仮定すると最終形が待ちでを最後まで持つ意味はないということになります。
なので『4切りリーチに8は通りやすい』という理屈が成り立ちます。同様に6切りリーチに2も通りやすくなります。
ツモ
切りの例と同様にを切って–待ちのリーチとなりますが、をリーチまで引っ張る意味がありません。
以上のことから『4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい』という理屈が成り立ち、今回のような先制リーチを受けて降りたくない場面で8切りを選択しました。
2.例外について
『4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい』。この理屈は両面待ち以外では通用しませんので過度な期待は禁物です。例えば以下のような形を想定してみます。
東1局8巡目北家 ドラは
<シャボ待ちで4切りの8が当たりになるケース>
ツモ
を切って,待ちになります。このようにシャボ待ちの時は通用しません。カンチャンの時も通用しないのでここも注意が必要です。
<カンチャン待ちで4切りの8が当たりになるケース>
ツモ
を切ってカン待ちになります。愚形待ちの場合は例外となるにしても、待ちの基本は両面待ちなので通る可能性が高いということになります。
また、早い巡目のリーチ(目安として6巡目以内)であれば余剰牌を整理する前にテンパイするというケースが考えられるので両面待ちでも4切りに8が当たる場合もあります。
6巡目以内のリーチの場合は期待度がやや下がると思っていただければと思います。
3.5切りリーチに1,9は通りやすい
『4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい』という理屈を応用すると『5切りリーチに1,9が通りやすい』という理屈が成り立ちます。
例えば以下の手牌で考えてみます。
東1局8巡目北家 ドラは
ツモ
この場合、を切って–待ちになりますがやはりをリーチまで持っておく理由がありません。
逆に早い巡目で5が切られている場合、同じ色の1-4,6-9は危険度が高くなります。こちらも頻繁に使える読みですので是非押さえてください。
例えば序盤の手牌が以下のような場合を想定してみます。
東1局4巡目北家 ドラは
ツモ
この場合はが切られます。5はピンフやタンヤオ、赤ドラなどと組み合わせ易く、中張牌の中で最も使いやすい牌ですが23の両面ターツがあると不要になります。78の両面ターツがある場合も同様です。
なので早い段階(目安として6巡目以内)の捨て牌に5がある場合、同じ色の1-4,6-9は危険度が高いので注意しましょう👍
5切りリーチに関する読みについてはこちらの記事で詳しく紹介しておりますので併せてご覧頂ければと思います。
4.3切りリーチに7も若干通りやすい
5切りと同様に『4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい』という理屈を応用すると『3切りリーチに7、7切りリーチに3も若干通りやすい』という理屈も成り立ちます。
理由はこれまでと同じで危険牌になり得る3,7もリーチまで持たずに早い段階で切られるからです。
ただ、456の中張牌と比較すると単純に端牌や字牌をツモれずに手牌に残るというケースもあります。なので『4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい』よりも若干期待度は下がると思ってください。
同じ理由で『1,9切りリーチに5、2切りリーチに6、8切りリーチに4が通りやすい』という理屈は成り立ちません。勿論通る時もあるかと思いますが読みとしては使えないと思っていただけれと思います。
5.裏スジについて
『裏スジ』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?裏スジとは『その数牌の1つ隣のスジ』のことを指します。
例えばの裏スジは–、の裏スジは–、の裏スジは–、の裏スジは–,–になります。※5だけ2種類になります
捨て牌読みの基本として河にある数牌の裏スジは危険と言われます。のカンチャンターツを持っていてをツモったら、の両面ターツができての裏スジである–が待ちになるからです。
ここまで読んでいただいた方の中で「裏スジは危険なんじゃないの?」と思う方は多かったかもしれません。
正解です。裏スジは危険です。ですが34567のリーチ宣言牌の裏スジの外側は通りやすいということです。例えば下のような形を想定してみます。
東1局北家6巡目 ドラ
ツモ
この場合、が切られるのでの裏スジの–は危険牌になります。ですが、切りリーチの場合はこれまで述べてきた通りは通りやすいです。
『河にある捨て牌の裏スジは危険、ただしリーチ宣言牌が34567の場合は例外として裏スジの外側は通りやすい』と覚えていただければと思います👍
6.まとめ
今回ご紹介した守りの引き出しは実戦ですぐ使えると思いますが、どれだけ通りやすいかは実戦で試して肌感覚を得ないと分かりづらいかと思います。
なので、実際に使ってみてどこまで押し引きの場面で使えるか感覚を確かめてほしいと思います。ですが注意したいのはあくまで通りやすいということで過信は禁物です。
先制リーチを受けたけどベタ降りしたくない時、勝負手で反撃したい場面などで活用してみてください。
★ポイント★
・河にある捨て牌の裏スジは危険、ただしリーチ宣言牌が34567の場合は例外として裏スジの外側は通りやすい
・4切りリーチに8、6切りリーチに2は通りやすい
・5切りリーチに1,9は通りやすい
・早い巡目で5が切られている場合、1-4,6-9は危険
・3切りリーチに7、7切りリーチに3も若干通りやすい