意外と大事!5の孤立牌と122のペンチャン対子の優劣比較

麻雀の牌効率を覚えると『ペンチャンよりも3〜7の孤立牌の方が強い』ということを覚えます。ですが、ペンチャンが122や112のようなペンチャン対子になると話が変わってきます。
あまり聞かない3〜7の孤立牌とペンチャン対子の優劣についてご紹介します。
まず、『ペンチャンよりも3〜7の孤立牌の方が強い』について、なぜそれが成り立つのかについて解説します。
 例えば
 のペンチャンターツと
のペンチャンターツと の孤立牌で考えてみます。
の孤立牌で考えてみます。
 は
は ツモの1種4枚で1面子完成、
ツモの1種4枚で1面子完成、 ツモの1種4枚で
ツモの1種4枚で
 のカンチャンターツになります。
のカンチャンターツになります。
一方で、 は何を引いても1面子にはなりませんが
は何を引いても1面子にはなりませんが
 の2種8枚で両面ターツになり、
の2種8枚で両面ターツになり、 ,
, の2種8枚でカンチャンターツとなります。
の2種8枚でカンチャンターツとなります。
一見1種4枚で1面子が完成する
 の方が優秀に見えますが、
の方が優秀に見えますが、
 は
は が引けずテンパイまで残った場合に最終形が愚形待ちになります。愚形待ちは両面待ちと比べて待ちの数が半分なのでリーチの捲り合いになった場合不利になります。
が引けずテンパイまで残った場合に最終形が愚形待ちになります。愚形待ちは両面待ちと比べて待ちの数が半分なのでリーチの捲り合いになった場合不利になります。
 そのため、
 と
と を比較した場合、手代わりが期待できる序盤〜中盤のうちは手
を比較した場合、手代わりが期待できる序盤〜中盤のうちは手 を残して
を残して
 切る方が得になります。
切る方が得になります。
 が両面ターツになれば最終形が両面待ちになる可能性が高く、
が両面ターツになれば最終形が両面待ちになる可能性が高く、
 や
や
 のカンチャンターツになっても
のカンチャンターツになっても
 ペンチャンターツより両面ターツへの変化が期待できます。
ペンチャンターツより両面ターツへの変化が期待できます。
では本題の3〜7の孤立牌とペンチャン対子だとどちらが優位なのかについて解説します。
結論から言うと一概にどちらが良いかとは言えずケースバイケースになります。まずは以下の写真をご覧ください。

東1局に対面に7,700方銃で迎えた東2局3巡目ドラは 、
、 を切って2シャンテンとなった場面です。
を切って2シャンテンとなった場面です。
ドラの と
と は残すとして、
は残すとして、 や
や (
( )を切るべきか、どれを切っても変わらないのか迷いやすい場面でもあります。
)を切るべきか、どれを切っても変わらないのか迷いやすい場面でもあります。 ,
, ,
, それぞれを切った場合にシャンテン数が進む有効牌を比べてみたいと思います。
それぞれを切った場合にシャンテン数が進む有効牌を比べてみたいと思います。
・ を切ると下の形 【2シャンテン】
を切ると下の形 【2シャンテン】
 








 ※鳴きは省略
 ※鳴きは省略
 ▶有効牌は ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, の11種39枚
の11種39枚
・ を切ると下の形 【2シャンテン】(写真と同じ)
を切ると下の形 【2シャンテン】(写真と同じ)
 








 
 
 ▶有効牌は ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, の13種47枚
の13種47枚
・ を切ると下の形 【3シャンテン】
を切ると下の形 【3シャンテン】
 








 
 
 ▶有効牌は︎ ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, ,
, の16種57枚
の16種57枚
  を切ると3シャンテンに戻ってしまうので選択肢から除外するとして、
を切ると3シャンテンに戻ってしまうので選択肢から除外するとして、 と
と を比較すると
を比較すると 切りの方が2種8枚多くなります。
切りの方が2種8枚多くなります。
今回の例のようなヘッドがない形ではヘッドを1つ確定させる方が他の部分に幅が効いて有効牌が多くなります。
『5と122(899)を比較した場合、ヘッドレスの形では1(8)を切ってヘッドを1つ確定させると手広い』と覚えていただければと思います。
続いてこちらをご覧ください。

 東2局3巡目、萬子の一気通貫が狙えそうな手牌で をツモった場面。萬子とヘッドの
をツモった場面。萬子とヘッドの は残すとして
は残すとして ,
, ,
, ,
, でどれを切るのが手広いか考えてみます。
でどれを切るのが手広いか考えてみます。
< を切ると下の形>
を切ると下の形>
 












 ▶︎有効牌は ,
, –
– ,
, ,
, ,
, の6種19枚
の6種19枚
< を切ると下の形>
を切ると下の形>
 












 ▶︎有効牌は ,
, –
– ,
, の4種15枚
の4種15枚
< を切ると下の形>
を切ると下の形>
 












 ▶︎有効牌は ,
, –
– ,
, ,
, の5種15枚
の5種15枚
< を切ると下の形>
を切ると下の形>
 












 ▶︎有効牌は ,
, –
– ,
, ,
, ,
, の6種19枚
の6種19枚
先ほどと違い孤立牌の か
か を切るのが手広いことが分かります。今回のように既にヘッド候補が1つ以上ある場合は122と5の比較では122の方が優秀になります。
を切るのが手広いことが分かります。今回のように既にヘッド候補が1つ以上ある場合は122と5の比較では122の方が優秀になります。
ただこれについては冷静に考えれば当たり前です。例えば

 と
と を比較した場合、
を比較した場合、

 は
は と
と の2種6枚で1面子完成、
の2種6枚で1面子完成、 の1種4枚で
の1種4枚で

 のカンチャン対子へ手代わりします。
のカンチャン対子へ手代わりします。
一方で は
は ,
, の2種8枚で両面ターツへ変化し、
の2種8枚で両面ターツへ変化し、 ,
, の2種8枚でカンチャンターツへ変化しますがいずれも面子になりません。
の2種8枚でカンチャンターツへ変化しますがいずれも面子になりません。
総じて基本的には5より122を残す方が優秀ということになります。
『5と122の比較では122が優秀。ただしヘッドレスの形では例外として122の1を切ってヘッドを1つ固定する方が手広い』となります。

 それでは最後にこちらについて何切りが手広いか是非一緒に考えてみてください。 はドラなので残すとし、
はドラなので残すとし、 切りと
切りと 切りは同じなので
切りは同じなので 切りか
切りか 切りの2択としたいと思います。
切りの2択としたいと思います。
・・・
・・・
・・・
それぞれの有効牌を比較すると以下のようになります。
< を切ると以下の形>
を切ると以下の形>
 











 2シャンテン
 2シャンテン
 ▶︎有効牌は ,
, ,
, の3種12枚
の3種12枚
< を切ると以下の形>
を切ると以下の形>
 












 ▶︎有効牌は ,
, ,
, ,
, ,
, の5種16枚
の5種16枚
孤立牌の を切る方が手広いという結果になります。
を切る方が手広いという結果になります。 がドラなので
がドラなので が暗刻になっても
が暗刻になっても は切らないという意味で
は切らないという意味で 切りもありですが、手広さで考えると
切りもありですが、手広さで考えると が正解になります。
が正解になります。


 の形を残すことでヘッド候補が
の形を残すことでヘッド候補が ,
, の2つになり、有効牌に
の2つになり、有効牌に ,
, の2種4枚が加わる分手広くなります。
の2種4枚が加わる分手広くなります。
麻雀の牌効率を考える上でペンチャンより孤立牌の3〜7の方が優秀ですが、ペンチャンが122や112のようなペンチャン対子になると話は変わります。
あまり深く考えずに何となく打ってしまいがちですが、ペンチャン対子と3〜7の孤立牌を状況に応じて使い分けられるようになればテンパイスピードは確実に上がります。
一見序盤の地味な作業かもしれませんがこういった細かいところで麻雀の実力に差が出ます。是非意識してみてください😄
★まとめ★
・ペンチャンより孤立牌の3〜7の方が優秀
・ペンチャン対子と孤立牌の3〜7の優劣はケースバイケース
 ▶︎ヘッドレスの形ではペンチャン対子をヘッドに固定すると手広い
 ▶︎ヘッドが1つ以上ある場合はペンチャン対子をそのまま残す方が手広い





