筋8枚損理論についてわかりやすく解説!
麻雀の牌効率と言うと中盤から終盤にかけて手牌が複雑になった場合にいかに上手く捌くかというイメージが強いですが、序盤の牌が複雑でない時に上手く捌けるかどうかも重要なポイントになります。
筋8枚損理論とはそんな序盤に最適な打牌選択をするのに役立つ考え方で、元ネタは何切るで有名なウザク氏の戦術本です。(筋を切ると手広いことは以前から言われていましたが、具体的に8枚損するという『筋8枚損理論』として提唱?したのはウザク氏です)
理論と言うと難しく聞こえますが単純にとが手牌にあった場合、とそれぞれの有効牌であるとの2種8枚が被るので、筋を持っていたらどちらは切る方が手広くなるというだけの話です。
では早速実践でどう活用するか見ていきたいと思います。
こちらは3着で迎えた東ラス3巡目、字牌のを残してを切った場面です。字牌を切っても間違いではないですが、一旦字牌を残すとして,,を切った際に受け入れがなくなる有効牌をそれぞれ比較してみたいと思います。
切り▶︎,,の3種11枚
切り▶︎,,,の4種15枚
切り▶︎,の2種7枚
を切るのが最も有効牌の受け入れロスが少ないことが分かります。これはの有効牌である,がと被るからであり、その意味で,を他でカバーできる切りが手広くなります。
勿論、を残してをツモれば両面ターツになるため、切りが正解と捉えることもできます。ただ単純にシャンテン数を進めるという視点で考えればの筋として有効牌が被る切りが手広くなります。
こちらについても同様です。字牌のを残すとしたらではなくを切るかと思います。の有効牌である,をツモってもがカバーできるのでを残す価値は低くなるからです。
一方でを切るとがカバーできないのに加え、を引けばのリャンカンチャンが出来上がります。リャンカンチャンは中盤以降では決して強くない形ですが、序盤では十分強い形ですのでの受け入れを残すようにしましょう。
『筋を持っていたら有効牌が2種8枚被るので、迷ったら筋の片方を切ると良い』と覚えていただければと思います。
続いて少し複雑な形になったパターンで考えてみたいと思います。萬子の中膨れで2面子、ピンズで1面子、索子で2面子、西をヘッドで考えると、切る選択肢はかのどちらかになると思います。
私はを切りましたが、どちらを切る方が得だったか考えてみてください。
・・・
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実は切りと切りに差はありません。それぞれの打牌で失われる有効牌を比較すると以下の通りです。
切り▶︎,の2種8枚
切り▶︎,の2種8枚
ももそれぞれの筋のとが4,5をカバーするのでこの2つの打牌に差はなく、どちらを切っても問題ありません。
ただやを何となく切る打ち手と、それぞれを切った場合の有効牌に差がないと分かる打ち手とでは成績に大きな差が出ます。この2つの打牌選択に差がないと考えられるようになることが重要です。
最後にこちらをご覧ください。今度は場の状況も踏まえながら考えてみたいと思います。
切りが最も手広くなるのはこれまでお伝えした通りですが、を切ってしまっている分フリテンとなるの有効牌を数えないとどうなるか、切りと切りを比較します。
それぞれの打牌で失われる有効牌は以下の通りです。
切り▶︎,の2種8枚
切り▶︎,の2種5枚
ツモを有効牌にカウントしなくてもが場に3枚切れのため、を切る方が手広くなります。
今回の場合、萬子で1面子、索子で2面子+ヘッド、白で1面子(またはヘッド)と既に5ブロック見えているためとどちらを切るかはさほど重要でないことは確かですが、こういった細かい序盤を手牌をうまく捌けるかどうかが、長い目で見れば勝敗に大きく関わってくることも事実です。
麻雀の牌効率を学ぶ上で重要なことは、それぞれの打牌選択で有効牌の種類や枚数がどのくらい変わるのか考えることです。3枚目の写真で切りと切りに差はないと記載しましたが、「あれ?どっちを切るのが正解だったんだろう」と思ったら写真を撮ったりスマホ画面をスクショしたりして後から振り返ってみてください。
それを繰り返すうちに対局中にそれぞれの打牌選択でどちらが手広く、何枚差なのかが数字で見えるようになってきます。(頭を使うので最初はしんどいですが😂)
ひとまず今回は『筋となる数牌を持っていると有効牌が2種8枚被るので片方を切るべき』という筋8枚損理論について是非覚えて実践で活用してみてください。
★まとめ★
・筋となる数牌を持っていると有効牌が2種8枚被るので片方を切る方が手広くなる
(例.と手牌にあれば,の有効牌2種8枚が被る)
・それぞれ打牌選択で有効牌の種類や枚数がいくつ変わるか考える癖をつけると、麻雀の牌効率の習熟度は確実に上がる